No.122 (ドイツとロシア) :
「日露戦争とロシア第一革命の関係とは?」
ロシア民衆は負け続きの戦いになったこともあり日露戦争に反対,またインフ
レで苦しんでいた。これは血の日曜日事件を生み,それをきっかけにしてロシ
ア第一革命へとつながっていった。自治組織のソヴィエトが都市に結成される
と,皇帝ニコライ2世は日本との講和や十月勅令(国会の開設など)を打ち出
し,とりあえず社会主義革命の運動をとめることができた。
<評価の観点>
関心・意欲・態度:
革命諸派を援助することでロシア国内を混乱させようとした,日本の「明石作
戦」と呼ばれた謀略を知り,大きな関心を持って学習に臨んでいる。
思考・判断:
日露戦争中に起きたロシア第一革命は,長期戦になると不利な日本にとって,
この戦争を「負けないで終わらせる」ための大きな追い風となったことを,的
確に判断している。
資料活用の技能・表現:
日露戦争中の請願行動や血の日曜日事件の再現図を見ることにより,ロシア民
衆の苦しみや「ツァーリの軍隊」である近衛兵の非情さを実感している。
知識・理解:
血の日曜日事件とそれに続くロシア第一革命勃発の背景が,日露戦争の戦況悪
化やインフレとそれに対する民衆の不満であることについて,基本的な知識を
身につけている。